前回、プリアラに対する思いは十分語れたんだけど、一つだけ、気になっていた事がある。
今年、プリキュアのグッズに掛けた費用って軽く15万ぐらいイクんですよ。グッズ回収勢からすれば大したことないかも知れないけど、ボリさんとしてはハグプリでは買い物めちゃ控えようってくらい使ってます。
まぁ、色んなグッズを買った訳だが、買うようになった元凶は琴爪ゆかりさんですからね・・・。ゆかり姫にドハマリしたからそんなグッズ買ってるわけよ!
じゃあ、「グッズ回収勢じゃない程度の人間が1人のキャラに沼ったら1年でどのくらいのグッズを集めているのか」を検証します!被験者はウチ!
全員集合絵は抜いて、ペアになっているのも除きました。(あきゆか枕カバーは例外)
まぁ。ウチは無限回収しないし、ブラインドも制限MAXまで買わんし、金銭的な事情でパスしたりもするし、買わなかったシリーズもあるし、食玩系は手付かずだし、そんなでもない!(保険)
下にグッズ並べた写真置いておくから、グッズの数が(アンコントロールスイッチブラックハザード)ヤベーイのかどうかはあなたの判断に任せます。自分の感想は、凄い良い眺めでした。壮観。
おまけ
琴爪ゆかり神の何が良いってさ、最初は、クールで完璧なお姉さんでミステリアスさに惹かれて、こんな人に懐柔されてぇ~ごろにゃんしたい!って思ってた。
16話とかで期待通りのさすゆかっぷりを見れて最高だったけど、見方が変わってきたのは25話だね。特濃あきゆか回。ここでゆかりさんの弱さを垣間見て、完璧ではないんだって知った。
次の転機は29話。ゆかりさんが自分の闇と向き合う話。
好きなものがない。トキメキがない。それ故に生まれた心の闇。それを受け入れるのがすごく好き。プリアラは大嫌いって心も受け入れて共通の大好きで繋がろうって結論を出しているけど、ゆかりさんはこの中盤で闇を受け入れることが出来ていたっていうのが良いの。年長者、1番精神面が成熟してるのが表れてるな~って思ってすきなの。ゆかりさんの心は繊細だけど、そういう部分でのタフさは凄いよね。
ゆかりさんは、いちか達に出会えてトキメキを与えれて好きなことが見つかって・・・って成長していった。そのアンサーが45話、最終個人回。
次回予告の「撫でられるだけがネコの生き方じゃないの」が全てを表しているよね・・・。いちか達からトキメキを貰ったけど、貰うだけじゃだめだと思って。トキメキを自分で見つけたくて、自分から与えたくて留学を選ぶんですよね・・・。
好きなものが無かったゆかりさんが、好きな茶道とスイーツの相性を広めるというやりたいことが出来て、それに向かって一歩を踏み出すところまできた。このゆかりさん回は別れに対する涙もあるけど、とにかくゆかりさんの成長に心を撃たれた!そこが感動だった!
今思えば、最近は完璧な人って印象を持ってゆかりさんを見てなかった。そういえば完璧設定だったやん!みたいな。今気づいてビックリしたわ。完璧に惹かれた部分もあったからな・・・
プリキュアって完璧設定な子がポンコツ化するのが恒例で最初はゆかりさんもその系譜に入る可能性は考えていたけど、あまりに抜けがなかったからな。心の弱さがあってもそれはポンコツと呼ぶものではないし。それでも完璧ってイメージが自分の中で無くなっていいたのは、人間臭くなったかな。ゆかりさんは最初の頃からすればとても人間味が感じられるようになって、とくに終盤はゆかりさんから温かみを感じるようになった。ゆかりさん自身も完璧ではないといっていたけど、後半は「何でもできるハイスペック」よりも「心の成長」にスポットが当たっていたからね。そういうのもあるのかな。そんな変化があってもきまぐれで勘の鋭いところは変わってなくて、琴爪ゆかりは琴爪ゆかりだった。そこが好き。
まぁ結局、顔が好みで性格が好みってところがデカイんですけどね!!琴爪ゆかりさんちゅきちゅき~
2018年1月29日月曜日
2018年1月28日日曜日
プリアラの最終回を終えて感想とか考察とか
キラキラプリキュアアラモード。最終回を迎えてしまいました・・・。
プリアラは毎年プリキュア見てる中でドキプリ以来にドハマりした作品で、終わるのがとても寂しいです。
で、今回何を思ってこのブログを書いているかというと、最終回と最終決戦が凄かったら。
「1年間で描き続けてきたテーマを見事にまとめていて、ストーリーの縦軸がここまで綺麗に繋がっていたんだ」「この最後の締めの為に1年間ちゃんと積み上げてきていたんだ」ことを感じた。鳥肌が立つくらいの完璧な回収が凄すぎて、この感動を抑えきれずこのブログを書いている次第です。
エリシオとの最終決戦でのいちかちゃんの台詞
「気持ちのぶつかり合いを避けるのは難しいってわたしも思うよ。大好きはみんな違うから、大好きは一杯あるから、1つの大好きでぶつかっても別の大好きでつながる事もできる。わたし達にとってはそれがスイーツ・・・たくさん戦っちゃったけど、人を思う気持ちがあるなら、わたし達きっと、心をつなぐ事ができるよ。でもどうせつながるならさ、あなたもみんなも、笑顔でいられる世界の方がよくない?」
これがプリアラが扱った「個性・多様性・大好き」のというテーマの終着点となる台詞だと思っています。これなんですよ。プリアラのストーリーってこの結論に至るまでの過程
にちゃんとなってるんだよね!それを説明します!
(とにかく文章が長いので、手短に済ませたい人は”ここまでの話のまとめ”の所まで飛ばしてもOKです。)
そしてキラピカ姉妹のストーリー。スイーツが大嫌いと言いながら本心ではスイーツが大好きで、姉に対しても好きだけどコンプレックスから嫌っていたという話が展開された。
プリアラは次第に「大好きと大嫌いは表裏一体」とか「大好きはぶつかり合う」というテーマを帯びていくけど、それが始まったのがジュリオからで、ジュリオの存在と行動がこのテーマに説得力を持たせているんですよね。
「負の感情は誰でも持っていて、誰でも闇に落ちる可能性があるということを示唆していた」と言いましたが、この頃で明確になってきます。ディアブルの登場です。
ディアブルの能力は「負の感情の増幅」。ディアブルに干渉されたら理性の枷が外れて言い争いをするようになる。ただ、あくまでも「増幅」なんですよね。植え付けている訳ではない、元々持っている負の感情を剝き出しにしているんですよ。
元々ある感情という事は、ディアブルに干渉されなくとも小さな嫌悪を拗らせて悪化することがあるという事。自分が悪だと自覚しているグレイブがそうですし、ジュリオとビブリーは拗らせ始めの時にノワールが来て、更に助長されたケース。
そういった中で、ビブリーとリオ君が味方側になる展開があることで、闇に堕ちたとしてもまた繋がれるってことも描写していました。最終個人回は大好きが夢に変わる所を描く話でしたが、エリシオはここでも徹底して心を抉ってきました。
ジュリオ編から2017年内までで「誰もが大好きなものを持っていて、負の感情も持っている」「大好きがあるから大嫌いがある」「たとえ争ったとしても大好きなもので心を繋げられる」ことを懇切丁寧に描いていたんですね。
明かされたノワールとルミエルの過去話。程度の過酷さが段違いとはいえ、闇化の根本的な理由は大好きの裏返し。だからノワールを救うことがプリキュア達の最後の試練・・・だと思っていたら、エリシオが全ての感情を無に帰した。この展開は驚きました。
大嫌いだとか負の感情は決して無くならない。大好きがぶつかり合って争うのなら感情を無くすことでしか争いはなくならない。人々の争いを憐れに思っていたエリシオはそういう理由で無の世界を作った。
いままでずっと大好きな気持の大切さを描いてきた。その裏返しの大嫌いも描いてきた。それらの総決算として提示される「大好きって気持ちがあるからこそぶつかり合いは無くならない。じゃあどうする?」という問い。その答えとしてこの台詞がくる。
「気持ちのぶつかり合いを避けるのは難しいってわたしも思うよ。大好きはみんな違うから、大好きは一杯あるから、1つの大好きでぶつかっても別の大好きでつながる事もできる。わたし達にとってはそれがスイーツ・・・たくさん戦っちゃったけど、人を思う気持ちがあるなら、わたし達きっと、心をつなぐ事ができるよ。でもどうせつながるならさ、あなたもみんなも、笑顔でいられる世界の方がよくない?」
1年間で自分の心の葛藤も、仲間とのすれ違いも、敵との戦いも経験したいちかちゃん。
みんなバラバラの個性、大好きなものも人それぞれ。それでもスイーツという共通の大好きなもので繋がれた、戦った相手とも手を取り合えた、笑顔でいられた。
エリシオも人のことを思っているのだから、心を繋ぐことができる。そんな思いが詰まった台詞。
この台詞の全てに説得力を持たせるように、逆に言えばこの台詞の為に1年間のストーリーを構成していた訳ですよ。これがね・・・すげぇなって。
敵だけが悪い感情を持つような描写なら倒して終わりだった。でも悪い感情はみんな持っていると描いたから、そんな悪い心とも一緒に向き合っていく方向に向かった。今回の敵全てが消滅することなく、たとえ改心しなくたって普通の世界で生きているのが象徴的。
ラスボス戦で、こんな心の温まる決着になるとは思わなかったなぁ。エリシオのことも凄く好きになれたから・・・
最終決戦のことはこれで終わりですが、最終回のいちかちゃんだよね。最終決戦ですげーって思ってたら最終回で更に畳み掛けてきた・・・・
他のみんなはスイーツ+歌のように、スイーツの他に大好きなものが明確にある。ひまりんとかはスイーツと密接に関わってるけど、スイーツそのものとは独立した別の大好きとして描かれた。スイーツとは別の大好きを各個人回で扱って、大好きなものと自分の気持ちに向き合って悩んだりする中で、大好きから夢・目標に変わっていくその過程を描いていたんですよね。
いちかちゃんに関してはスイーツそのものが大好きというだけで、他の好きなものは強く描かれなかった。自分だけ具体的な夢がない事に悩んでいる話もあった。だからいちかちゃんが夢を持つことが想像出来なかったんですよ。将来に関してはいちかちゃんが一人遅れているって感じでした。
それで最終回の予告で、いちかちゃんにもやりたいことができたっぽいことが書いてあったからそこも楽しみにしてたんだけど、想像以上でしたわ・・・・
いちかちゃんの夢・目標。エリシオに言われた事がキッカケっていうのも、プリキュアとして戦ってきたから持てた夢って感じでとても良いし、みんなを笑顔にすることがやりたいことになったのもキラパティをやっていたからじゃないですか。このプリアラのストーリーがいちかちゃんの成長物語だったんだなぁってとても感じました。
そこから、キラパティが託されるのが1番すき。キラパティ最後の日なんて言うからキラパティが閉店してそれぞれの道に進むのかと思ってた。だから、スイーツで笑顔を広げてきたキラキラパティスリーがこれからも笑顔を広げ続けるのが嬉しかったし、いちかちゃんが本当の最後までスイーツからブレなかったのも良かったし、なによりなによりキラパティの移動式設定がここまで完璧な形で回収されるなんてさぁ!!
世界を転々とするのもお母さんへの憧れもあるんだろうと思うと、これ以上ない綺麗な結末ないですよ!!ここに持っていけるって凄すぎる!!
最終盤で存在感があったのはペコリン。途中まではマスコット枠だと思ってたけど、終盤に差し掛かってどんどん重要キャラになっていって。キュアペコリンだってサプライズでありながらプリキュアに覚醒するのに十分な積み重ねもしてきてたしね。ペコリンが寂しくなるのも気にして世界に飛び出す決断が出来なかったいちかちゃんが、キュアペコリン(と妖精)の奮闘を見て決断をするのも良き過ぎる。なんだかんだ言って1番最初の出会いはペコリンだったから、最後はメイン妖精らしい役割がちゃんと与えられてて良かったなぁ。
最後の数年後も不意打ちでとても興奮した!!
6人の夢の行く先をしっかり描いていたから将来どうなってるかを見たい気持ちもあったから成長した姿が見れて純粋に嬉しかった。リオ君イケメンだし、あおちゃんイケメン過ぎるしライオンっぽくなってるし、ゆかりさんは更に大人になって・・・・髪切ってるしぃぃぃ!
転生したルミエルさんとノワールを笑顔にしているのも最高。この2人の救済をちゃんと描いてくれたのがほっとしたし、転生した先で2人が仲良くなっているのが尊さ振り切れてる・・・・。
そしてこの台詞で涙腺がバカになりました。
「振り返ると、あの時の時間はあっという間で」
「長い人生の中では、一瞬の出来事なのかもしれない」
「でも、大好きで繋がったあの時間があったから」
「私達は今、こうしてる」
「私達は、歩き続ける」
「いつかまた、交じり合う未来に胸をときめかせて」
青春時代。中学生高校生の頃は子供から大人になる途中の時期で、悩むことも楽しいことも全部含めて、一番濃い時間を過ごせる時だと思うんですよ。
その頃のたった1・2年が、年老いて長い人生を振り返った時に、輝いていたって思える
時間になるんだよね。それって素敵なことだと思うし、誰しもがいつの日かそう思える時間を過ごしてきていると思う。
そんな時間を共に過ごしたプリアラのみんなは、道は違えど心のどこかでずっと繋がっていて、次会った時にも同じ大好きを持っているから、笑顔になれるんだろうなって。
過去の繋がり、今現在の新しい繋がり。それらが絡み合った世界で今を生きて、未来に続いていく・・・・
勝手な自己解釈だけど、プリアラだからこそ伝えられるメッセージが、最後の台詞に込められていると思います。
スイーツモチーフでやってきた作品で、スイーツショップをメインでやって、いちかちゃんの時にも言ったけど最後までスイーツからブレずにスイーツショップをやり続けた。しっかり意味があってやり続けて、「キラキラパティスリーへようこそ!」で物語は幕を閉じる。最高の終わり方じゃないですか・・・・!
「大好き」って気持ちの大切さを表現して、大好きのその先の夢へと歩き出す姿も描いて、大好きの裏側の暗い感情も隠さず描写した上で、どんな人でもどんな感情でも「多様性」として受け入れて、同じ大好きがあれば心は繋がるというメッセージを発信した。
これだけの要素をスイーツから発展させるとは想像もつかなかった。「スイーツはすごいんだ!」なんて短絡的じゃなく、プリキュア的でありつつも現実世界でも難しい問題に切り込んでいた。シリーズ構成がとにかく秀一だったなぁと感じます。
仮面ライダーだと1年通して面白かったかどうかってかなり重要視するけど、基本1話完結で縦軸弱めのプリキュアは、神脚本とまでいかなくても1年楽しく見れれば良くて、要所要所・特に最終盤の盛り上がりで感動できたりすればもっと良いって考え方をしている。
プリアラは、ガミー達と戦っている時期は敵が不明瞭すぎて退屈したりもしてたけど、個人回の出来が凄く良かったし、濃厚なあきゆか回もあったし、キャラが多いからどんどん人間関係が濃くなって楽しかった。最終個人回まで終わったところで、良い作品だったなぁ。と思っていた。けど、ラストバトルと最終話の綺麗に点と点を線でつないで今までの話が全部繋がった感覚。締めの完璧さ。これが入ってきたから、自分としては、人に言う時は傑作。自分の中では神作。って所まで行ったわ。本当にいい作品だったなぁ・・・
もう語り足りない。それぞれのキャラクター個人についても言いたいことがたくさんあって。イベントにも多数参加したしプリストもたくさん通った。それくらい熱中できた作品でした。スタッフ・キャスト一同本当にお疲れ様でした!素晴らしい作品をありがとうございました!
プリアラは毎年プリキュア見てる中でドキプリ以来にドハマりした作品で、終わるのがとても寂しいです。
で、今回何を思ってこのブログを書いているかというと、最終回と最終決戦が凄かったら。
「1年間で描き続けてきたテーマを見事にまとめていて、ストーリーの縦軸がここまで綺麗に繋がっていたんだ」「この最後の締めの為に1年間ちゃんと積み上げてきていたんだ」ことを感じた。鳥肌が立つくらいの完璧な回収が凄すぎて、この感動を抑えきれずこのブログを書いている次第です。
エリシオとの最終決戦でのいちかちゃんの台詞
「気持ちのぶつかり合いを避けるのは難しいってわたしも思うよ。大好きはみんな違うから、大好きは一杯あるから、1つの大好きでぶつかっても別の大好きでつながる事もできる。わたし達にとってはそれがスイーツ・・・たくさん戦っちゃったけど、人を思う気持ちがあるなら、わたし達きっと、心をつなぐ事ができるよ。でもどうせつながるならさ、あなたもみんなも、笑顔でいられる世界の方がよくない?」
これがプリアラが扱った「個性・多様性・大好き」のというテーマの終着点となる台詞だと思っています。これなんですよ。プリアラのストーリーってこの結論に至るまでの過程
にちゃんとなってるんだよね!それを説明します!
(とにかく文章が長いので、手短に済ませたい人は”ここまでの話のまとめ”の所まで飛ばしてもOKです。)
まず、プリアラのストーリーのざっくりとした流れを
いちか達の出会いとキラパティ開店→ジュリオとの戦いとシエルの登場、パルフェ覚醒まで→エリシオとグレイブの登場、ルミエルとの邂逅→ディアブル登場、グレイブとの決戦→自分の夢と向き合う最終個人回→最終決戦
こんな感じで区切るとします。
そんな5人がキラパティをやる訳だけど、プリアラの場合、最初から友達関係だった人は一人も居ないし、高校生組は学校も年も違うじゃないですか。元々仲良くしてた訳でもない、好きなものも性格もまるで違う5人がなんで繋がったかと言えば「スイーツが好きだから」。
つまり5人の出会いの時から前述の台詞の「大好きはみんな違うから、大好きは一杯あるから、1つの大好きでぶつかっても別の大好きでつながる事もできる。わたし達にとってはそれがスイーツ」の部分をそのまんまやっていたんですよ。その後も町の人たち・妖精・ましてや動物ともスイーツで繋がるということを1年間描いていた。「スイーツで人の輪が広がる」って描写は見ていれば分かることだけど、それが最終決戦での台詞に効いてくるとはなぁ~。
いちか達の出会いとキラパティ開店→ジュリオとの戦いとシエルの登場、パルフェ覚醒まで→エリシオとグレイブの登場、ルミエルとの邂逅→ディアブル登場、グレイブとの決戦→自分の夢と向き合う最終個人回→最終決戦
こんな感じで区切るとします。
いちか達の出会いとキラパティ開店
序盤は登場回からのスイーツショップを始める流れ。この頃からプリアラメンバーは個性がバラバラって描写がされていましたね。そんな5人がキラパティをやる訳だけど、プリアラの場合、最初から友達関係だった人は一人も居ないし、高校生組は学校も年も違うじゃないですか。元々仲良くしてた訳でもない、好きなものも性格もまるで違う5人がなんで繋がったかと言えば「スイーツが好きだから」。
つまり5人の出会いの時から前述の台詞の「大好きはみんな違うから、大好きは一杯あるから、1つの大好きでぶつかっても別の大好きでつながる事もできる。わたし達にとってはそれがスイーツ」の部分をそのまんまやっていたんですよ。その後も町の人たち・妖精・ましてや動物ともスイーツで繋がるということを1年間描いていた。「スイーツで人の輪が広がる」って描写は見ていれば分かることだけど、それが最終決戦での台詞に効いてくるとはなぁ~。
ジュリオとの戦いとシエルの登場、パルフェ覚醒まで
そしてキラピカ姉妹のストーリー。スイーツが大嫌いと言いながら本心ではスイーツが大好きで、姉に対しても好きだけどコンプレックスから嫌っていたという話が展開された。
プリアラは次第に「大好きと大嫌いは表裏一体」とか「大好きはぶつかり合う」というテーマを帯びていくけど、それが始まったのがジュリオからで、ジュリオの存在と行動がこのテーマに説得力を持たせているんですよね。
エリシオとグレイブの登場、ルミエルとの邂逅
この頃からエリシオがプリキュア達の大好きの裏に潜む闇にアプローチしてきますね。確かにエリシオは心の闇・負の感情を突いていたけど、それは突けるだけの負の感情を持っているから起きたこと。プリキュア達ですら闇を抱える事もあるという描写をし始めた時期。シエルやあおいちゃんが短時間ながら闇に落ちたことを相まって、負の感情は誰でも持っていて、誰でも闇に落ちる可能性があるということを示唆していたんですよね。もちろん、それを乗り越えて前に進む姿をプリキュア達は見せているんですけどね。
ディアブル登場、グレイブとの決戦→最終個人回
「負の感情は誰でも持っていて、誰でも闇に落ちる可能性があるということを示唆していた」と言いましたが、この頃で明確になってきます。ディアブルの登場です。ディアブルの能力は「負の感情の増幅」。ディアブルに干渉されたら理性の枷が外れて言い争いをするようになる。ただ、あくまでも「増幅」なんですよね。植え付けている訳ではない、元々持っている負の感情を剝き出しにしているんですよ。
元々ある感情という事は、ディアブルに干渉されなくとも小さな嫌悪を拗らせて悪化することがあるという事。自分が悪だと自覚しているグレイブがそうですし、ジュリオとビブリーは拗らせ始めの時にノワールが来て、更に助長されたケース。
そういった中で、ビブリーとリオ君が味方側になる展開があることで、闇に堕ちたとしてもまた繋がれるってことも描写していました。最終個人回は大好きが夢に変わる所を描く話でしたが、エリシオはここでも徹底して心を抉ってきました。
ここまでの話のまとめ
いちか達の出会いの時点からずっと「個性がバラバラで好きなものが違っても共通の大好きがあれば繋がれる」ことジュリオ編から2017年内までで「誰もが大好きなものを持っていて、負の感情も持っている」「大好きがあるから大嫌いがある」「たとえ争ったとしても大好きなもので心を繋げられる」ことを懇切丁寧に描いていたんですね。
最終決戦
敵が負の感情のキラキラルを使う「大嫌い」側の勢力で、それを倒していく中で「大好きって強い気持ちがあれば辛さや苦しみを乗り越えていける」ってメッセージ性が演出されていた。大好きって気持ちが大事だと表現していた。その上でのノワールとの決戦。明かされたノワールとルミエルの過去話。程度の過酷さが段違いとはいえ、闇化の根本的な理由は大好きの裏返し。だからノワールを救うことがプリキュア達の最後の試練・・・だと思っていたら、エリシオが全ての感情を無に帰した。この展開は驚きました。
大嫌いだとか負の感情は決して無くならない。大好きがぶつかり合って争うのなら感情を無くすことでしか争いはなくならない。人々の争いを憐れに思っていたエリシオはそういう理由で無の世界を作った。
いままでずっと大好きな気持の大切さを描いてきた。その裏返しの大嫌いも描いてきた。それらの総決算として提示される「大好きって気持ちがあるからこそぶつかり合いは無くならない。じゃあどうする?」という問い。その答えとしてこの台詞がくる。
「気持ちのぶつかり合いを避けるのは難しいってわたしも思うよ。大好きはみんな違うから、大好きは一杯あるから、1つの大好きでぶつかっても別の大好きでつながる事もできる。わたし達にとってはそれがスイーツ・・・たくさん戦っちゃったけど、人を思う気持ちがあるなら、わたし達きっと、心をつなぐ事ができるよ。でもどうせつながるならさ、あなたもみんなも、笑顔でいられる世界の方がよくない?」
1年間で自分の心の葛藤も、仲間とのすれ違いも、敵との戦いも経験したいちかちゃん。
みんなバラバラの個性、大好きなものも人それぞれ。それでもスイーツという共通の大好きなもので繋がれた、戦った相手とも手を取り合えた、笑顔でいられた。
エリシオも人のことを思っているのだから、心を繋ぐことができる。そんな思いが詰まった台詞。
この台詞の全てに説得力を持たせるように、逆に言えばこの台詞の為に1年間のストーリーを構成していた訳ですよ。これがね・・・すげぇなって。
敵だけが悪い感情を持つような描写なら倒して終わりだった。でも悪い感情はみんな持っていると描いたから、そんな悪い心とも一緒に向き合っていく方向に向かった。今回の敵全てが消滅することなく、たとえ改心しなくたって普通の世界で生きているのが象徴的。
ラスボス戦で、こんな心の温まる決着になるとは思わなかったなぁ。エリシオのことも凄く好きになれたから・・・
最終決戦のことはこれで終わりですが、最終回のいちかちゃんだよね。最終決戦ですげーって思ってたら最終回で更に畳み掛けてきた・・・・
他のみんなはスイーツ+歌のように、スイーツの他に大好きなものが明確にある。ひまりんとかはスイーツと密接に関わってるけど、スイーツそのものとは独立した別の大好きとして描かれた。スイーツとは別の大好きを各個人回で扱って、大好きなものと自分の気持ちに向き合って悩んだりする中で、大好きから夢・目標に変わっていくその過程を描いていたんですよね。
いちかちゃんに関してはスイーツそのものが大好きというだけで、他の好きなものは強く描かれなかった。自分だけ具体的な夢がない事に悩んでいる話もあった。だからいちかちゃんが夢を持つことが想像出来なかったんですよ。将来に関してはいちかちゃんが一人遅れているって感じでした。
それで最終回の予告で、いちかちゃんにもやりたいことができたっぽいことが書いてあったからそこも楽しみにしてたんだけど、想像以上でしたわ・・・・
いちかちゃんの夢・目標。エリシオに言われた事がキッカケっていうのも、プリキュアとして戦ってきたから持てた夢って感じでとても良いし、みんなを笑顔にすることがやりたいことになったのもキラパティをやっていたからじゃないですか。このプリアラのストーリーがいちかちゃんの成長物語だったんだなぁってとても感じました。
そこから、キラパティが託されるのが1番すき。キラパティ最後の日なんて言うからキラパティが閉店してそれぞれの道に進むのかと思ってた。だから、スイーツで笑顔を広げてきたキラキラパティスリーがこれからも笑顔を広げ続けるのが嬉しかったし、いちかちゃんが本当の最後までスイーツからブレなかったのも良かったし、なによりなによりキラパティの移動式設定がここまで完璧な形で回収されるなんてさぁ!!
世界を転々とするのもお母さんへの憧れもあるんだろうと思うと、これ以上ない綺麗な結末ないですよ!!ここに持っていけるって凄すぎる!!
最終盤で存在感があったのはペコリン。途中まではマスコット枠だと思ってたけど、終盤に差し掛かってどんどん重要キャラになっていって。キュアペコリンだってサプライズでありながらプリキュアに覚醒するのに十分な積み重ねもしてきてたしね。ペコリンが寂しくなるのも気にして世界に飛び出す決断が出来なかったいちかちゃんが、キュアペコリン(と妖精)の奮闘を見て決断をするのも良き過ぎる。なんだかんだ言って1番最初の出会いはペコリンだったから、最後はメイン妖精らしい役割がちゃんと与えられてて良かったなぁ。
最後の数年後も不意打ちでとても興奮した!!
6人の夢の行く先をしっかり描いていたから将来どうなってるかを見たい気持ちもあったから成長した姿が見れて純粋に嬉しかった。リオ君イケメンだし、あおちゃんイケメン過ぎるしライオンっぽくなってるし、ゆかりさんは更に大人になって・・・・髪切ってるしぃぃぃ!
転生したルミエルさんとノワールを笑顔にしているのも最高。この2人の救済をちゃんと描いてくれたのがほっとしたし、転生した先で2人が仲良くなっているのが尊さ振り切れてる・・・・。
そしてこの台詞で涙腺がバカになりました。
「振り返ると、あの時の時間はあっという間で」
「長い人生の中では、一瞬の出来事なのかもしれない」
「でも、大好きで繋がったあの時間があったから」
「私達は今、こうしてる」
「私達は、歩き続ける」
「いつかまた、交じり合う未来に胸をときめかせて」
青春時代。中学生高校生の頃は子供から大人になる途中の時期で、悩むことも楽しいことも全部含めて、一番濃い時間を過ごせる時だと思うんですよ。
その頃のたった1・2年が、年老いて長い人生を振り返った時に、輝いていたって思える
時間になるんだよね。それって素敵なことだと思うし、誰しもがいつの日かそう思える時間を過ごしてきていると思う。
そんな時間を共に過ごしたプリアラのみんなは、道は違えど心のどこかでずっと繋がっていて、次会った時にも同じ大好きを持っているから、笑顔になれるんだろうなって。
過去の繋がり、今現在の新しい繋がり。それらが絡み合った世界で今を生きて、未来に続いていく・・・・
勝手な自己解釈だけど、プリアラだからこそ伝えられるメッセージが、最後の台詞に込められていると思います。
スイーツモチーフでやってきた作品で、スイーツショップをメインでやって、いちかちゃんの時にも言ったけど最後までスイーツからブレずにスイーツショップをやり続けた。しっかり意味があってやり続けて、「キラキラパティスリーへようこそ!」で物語は幕を閉じる。最高の終わり方じゃないですか・・・・!
「大好き」って気持ちの大切さを表現して、大好きのその先の夢へと歩き出す姿も描いて、大好きの裏側の暗い感情も隠さず描写した上で、どんな人でもどんな感情でも「多様性」として受け入れて、同じ大好きがあれば心は繋がるというメッセージを発信した。
これだけの要素をスイーツから発展させるとは想像もつかなかった。「スイーツはすごいんだ!」なんて短絡的じゃなく、プリキュア的でありつつも現実世界でも難しい問題に切り込んでいた。シリーズ構成がとにかく秀一だったなぁと感じます。
仮面ライダーだと1年通して面白かったかどうかってかなり重要視するけど、基本1話完結で縦軸弱めのプリキュアは、神脚本とまでいかなくても1年楽しく見れれば良くて、要所要所・特に最終盤の盛り上がりで感動できたりすればもっと良いって考え方をしている。
プリアラは、ガミー達と戦っている時期は敵が不明瞭すぎて退屈したりもしてたけど、個人回の出来が凄く良かったし、濃厚なあきゆか回もあったし、キャラが多いからどんどん人間関係が濃くなって楽しかった。最終個人回まで終わったところで、良い作品だったなぁ。と思っていた。けど、ラストバトルと最終話の綺麗に点と点を線でつないで今までの話が全部繋がった感覚。締めの完璧さ。これが入ってきたから、自分としては、人に言う時は傑作。自分の中では神作。って所まで行ったわ。本当にいい作品だったなぁ・・・
もう語り足りない。それぞれのキャラクター個人についても言いたいことがたくさんあって。イベントにも多数参加したしプリストもたくさん通った。それくらい熱中できた作品でした。スタッフ・キャスト一同本当にお疲れ様でした!素晴らしい作品をありがとうございました!
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